医療PR事例#4: 要介護者およびその家族が必要とする情報提供サイトをオープン

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ライフロボティクス株式会社は、要介護者を抱える家族が要介護者本人も含め、要介護者の状態や要望に適切に対応してくれるケアマネ―ジャーを選ぶことができるように支援するサイトを立ち上げた。

■ケアマネージャー選択時における情報の少なさが問題

現状ケアマネージャーを選ぶには、市町村の介護の担当課から渡されるリストから選ぶのが一般的である。しかしそのリストには、ケアマネージャーの勤務する連絡先程度の情報しかなく、性別や「年齢、経験年数などの属性データはない。そのため、本来ケアマネージャーを選ぶのに必要な医療知識のレベルや詳しい分野、要介護者の状態に応じて適切な介護プランの作成や医療事業者との密な連携ができる経験値、あるいは性格が要介護者と合うかなどの定性的なデータは無論得ることができない。

たとえば住居の近さなど、介護を適切に行ってもらうための判断基準としては意味を持たない理由や、特定の第三者の一面的な口コミなどで選ぶ他に方法がないのが現状である。

これではケアマネージャーに最低限の知識があっても、要介護者の置かれている状態によっては、例えば内科の病気なのに外科の医者に診てもらうような不適切な介護となりかねないという問題が起きている。

このような環境下で多面的な情報を提供することは、販促・PRを超えて一つの大きなビジネスモデルとなる可能性が期待される。

■サイトの概要

・サイト名称:myケアマネ(URL:http://mycaremane.com/)
・目的:要介護認定者、及びその家族が最適なケアマネージャーを選ぶための情報提供
・利用方法:
1)無料登録を行う
 2)エリアから介護事業者を探す
 3)相談ボタン(したい事業所があれば)クリックする
 4)介護事業者から連絡が入り、相談して希望するケアマネージャー判断する

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■高齢化社会を迎え介護はより大きな社会問題へ

昭和22年から24年生まれの団塊の世代は、彼らが75歳を迎える20年後の2035年には、平成23年版の高齢社会白書によると65歳以上の高齢者は33.7%で3人に1人となる上に、75歳という介護が必要になる年代がもっとも多くなる時代である。

また、2035年には介護を行うには大変な労力が必要となる認知症患者は、厚生労働省によると2005年の2.2倍の445万人になると推測されている。

加えて、核家族化、少子化が進展し、老老介護となる可能性も高く介護は大きな問題となる。

■介護事業の問題点を解決するビジネスモデル

ライフロボティクス株式会社は、「myケアマネ」サイトの利用を、情報を求める要介護者側、情報を提供する介護事業者側の双方に無料とし、より多くの情報を提供することで広告収入を得るビジネスモデルとして本サイトを運用する。

本サイトのコンセプトは、要介護者側に情報を求めるニーズは既に述べたようにあり、一方の介護事業者側にもマーケットが拡大する以上に過当競争が始まっており、介護事業の要介護者へのPRともなるので利用価値を見出す可能が高い。

しかし現状はコンテンツ不足が否めず、今後のコンテンツ充実が本ビジネスモデルの成功の鍵を握っている。ケアマネージャーのスキルのレベルや性格などの定性情報は、客観性に欠けるので如何に利用者に正しい情報を、客観性を保った上で情報提供ができるかと如何に本サイトのコンセプトを広く告知さるかが成功のキーとなるだろう。

(文・神戸のりこ 構成・吉池理 MBC医療経営ニュース編集部)