MBC代表の吉池理(よしいけ・まさし)が生まれて初めてPRというものの本当の意味やプレスリリースという書面存在を知ったのは、某テレビ局制作現場でフリーディレクターとして働いている時でした。日本大学芸術学部映画学科卒という、ちょっぴり変わった学歴を持つ私は、学生時代からNHK、民間衛星放送局を中心とするテレビ制作現場にアルバイトADとして入り浸っており、学業とADのどちらが本業かわからなくなってしまうような生活を送っていました。 |
ADを初めて間もないころ、番組制作現場に一般の会社様から妙なFAXや封書が届くのに気が付きました。最初のうちは普通に業務に関する文書だと思っていたのですが、それほどスタッフ皆がそれら文書の存在を気にしない(というか、スルー状態)であるのが何となく気がかりにはなっていました。
AD吉池:「何だこれ?DM広告かな・・・すみませえん、Zさん(チーフD)!なんか企業さんからDM広告みたいのがFAXでたくさん流されてきているんですけれど」
Zさん:「バカ、それはプレスリリースっていうの。民間企業なんかがFAXや封書なんかで、自社の情報をメディアに発信すんだよ。それをネタに番組作って欲しいんだよ」
AD吉池:「へー、じゃあこうやってマスメディアにFAXすれば必ず記事になるんですね」
Zさん:「大バカだな。実際はほとんど使い物にならないよ。だって、ほとんどがクズみたいな情報なんだぞ!バカの一つ覚えみたいなつまらないリリース送ってくるところも結構あるからさ。ほとんどDMに近いものだってあるしな。」
AD吉池:「ああ~~~~~~~~~。確かに広告っぽいコピーのが結構ありますね 笑」
大学生兼ADだった19歳の頃、こんなやり取りをしたのを今でもはっきりと覚えています。当時、スポーツ情報番組の制作現場につめていた僕が初めて手にしたそのプレスリリースは、あまり聞いたことの無いメーカーさんが作ったサッカー練習に使うための新商品のお知らせだったと思います(詳しくは忘れてしまいましたが)。
かなり派手派手しいコピーと手書きのプレスリリースで妙に記憶に残っています。当時、PCもそれほど普及していませんでしたが(それでもNHKの制作現場にはモノクロディスプレイのMACが一台だけあったのを覚えています)、日本サッカー協会等のきちんとした組織から送られてくる報道用資料はキチンとタイプがされたもので見た目もきれいでした。そんな中半分手書きのような汚いプレスリリースは、10代の私の目には普通に「こ汚いFAXDM」にしか感じられませんでした。
その商品以外にも相当数のプレスリリースがテレビの制作現場には送られてくることに気づきましたが、どれもこれも同じような文言で作ってあり、たいした情報でもないので区別が全くつきませんでした。
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