そんなとき私もPR会社の存在を初めて知りました。送られてくるプレスリリースで中で、一部だけ非常に凝った作りであるというか、サプライズの要素を入れてあるようなものを発見したのがきっかけです。今では珍しくありませんが、映像素材や商品サンプル、開発バックグラウンドストーリーブックなどを同封したプレスリリースキットを見て、PR会社の仕事が如何にマスコミの耳目を集めることに長けているかを知りました。 |
PR会社に頼らず会社自らが作り送られてくるプレスリリースは代わり映えのしないものが多かったのですが、何十通に1通(これは欲目でして、実際はそれ以下かもしれません)位の割合で、「お!なんだこれ?」と私たちの注目を集めるものがありました。もちろん、注目を集めたからといってすぐに取材先として選ばれるわけではありませんが、工夫された面白い内容のプレスリリースはきちんと別枠で保存しておき、企画内容のタイミングが合えば、時間がたってからでも取材を行ったことはしばしばありました。
プレスリリースはニュース性だけでなく、まずは耳目を集めるための表現方法仕掛けをしておくことが大切であることに気づいたのがこのころです。私たちテレビ制作の人間は、まんまとPR会社やPR上手の会社さんに踊らされていたからです。
雑誌業界や新聞業界の制作現場に勤める友人にプレスリリースの話を聞いても私たちと同じような考え(まずはアイキャッチ要素で次にニュース性)でプレスリリースの取捨選択をしていたそうです。
また、いくら一所懸命プレスリリースを送ってもまったく番組からは取材を受けない企業が数多くある一方、我々テレビ制作現場に携わる人々との人脈があるからという理由だけで、簡単に番組に商品・人・会社を取材対象として持ちかけることができる人々もいました。一部のテレビに強いPR会社やリサーチャー業務を兼任しているPRマンなどでした。
吉池D「ニュース性はもちろん必要なのだが、表現が下手なプレスリリースやマスメディアの心を知っていない会社はそれだけで損だよな。もっというなら、結局この世界は人脈で決まってしまうようなところも多分にあるし。まてよ・・マスメディアの考え方や欲しがる情報を熟知して、人脈もそこそこ持っている俺が、PRを望む会社の支援をするとどうなるのかな?そりゃあ、打率が高いに決まっているのでは!?」
無尽蔵ともいえるダメダメプレスリリースと僅かな量のグッドジョブプレスリリース、そして人脈重視のテレビ業界情報収集慣習を見てきて、そんなことを私は考えるようになっていました。
しかし残念ながら、当時の私にはまだ自分が独立して事業を起こす具体的なプランも勇気も金もなく(この後アメリカに留学することも決まっていました)、MBCというPR会社として独立起業するまでにはまだまだ時間がかかります。
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